外部評価結果(総括)

平成27年度、明誠高等学校より依頼を受けた外部評価者4名の代表として、以下のとおり外部評価結果を総括いたしました。

生徒の安全、危機管理について

当該項目について関心を持っている点,特に注目した取り組み

AEDや担架など適切に配置され,緊急時の対応が速やかに行える
校舎の老朽化に伴う,耐震対策等の対応も完了し,安全に学校生活を送れる。また,階段の手すりの設置,強度等も対策が成されている。
昨今他校でも行われているが,インターネットを使ったブログの配信により,学校の状況や対応が生徒だけでなく保護者も知ることができる。

緊急時対応備品の設置状態が大変良かった。
体育館の耐震工事が完成したら生徒の安全安心が守られること。それに伴い体育館が有効利用されることと,地域の方々の災害時の避難所として活用されること。
防災用の備蓄庫の設置場所が,災害を想定し適していると思われた。また,備蓄品も定期的に追加入れ替え等を行われていた

当該校の取り組みについて優れていると認めた点

  • 定期的に行われている通学路上での先生方による生徒指導・立門指導
  • 生徒に対する災害への対応
  • 緊急時やトイレの防犯ベル,移動授業時のクラスの施錠状態
  • 地震・火災等の災害に備えて,校舎の各階に消火器・防火用ホース・指示用モニターテレビの設置や生徒一人ひとりに用意されたヘルメット等の災害用具や非常食が完備されていること。
  • 生徒のイスに設置された,“防災頭巾”また,“非常食”等,生徒一人ひとりに対する緊急避難用備品の準備
  • 体育館の耐震工事に伴い,館内の照明をLEDに交換され地域の広域避難場所としての活用が期待される。

改善が必要と思われる点,今後望まれる取り組み

  • 手間と費用が掛かるが,登校・下校時の磁気カードによる生徒チェック
  • 広域避難場所(体育館)までの通路の確保。高台にあるのでそこまでの誘導路が現在1本しかないので,倒壊等があると行くことが困難になることが考えられる。

その他気づいた点,疑問点など

  • 女子生徒の更衣室の設置(女子更衣室はあるが狭い)。

保健衛生に関する生徒への指導・相談体制について

当該項目について関心を持っている点,特に注目した取り組み

定期的に行われている健康チェック
トイレや手洗い場がいつも清潔に保たれ,手洗い洗剤なども配置され風邪やインフルエンザなどの予防対策も成されている。
保健室,相談室等の環境が整っていた。

当該校の取り組みについて優れていると認めた点

保健室はとても明るく清潔感あふれる場所で,生徒相談室はドアを閉めると密閉状態になり生徒の声も外部に漏れない部屋であった。また,保健衛生の先生の対応状況が良く,明るい笑顔での応対に生徒も気軽に保健室と相談室に入室できると思われた。
保健室の明るい環境作り

改善が必要と思われる点,今後望まれる取り組み

2号校舎に保健室がなく,また,保健室までの距離がある。体調が悪い生徒にとっては移動が厳しいので,各校舎に休憩室が欲しい。

その他気づいた点,疑問点など

2号校舎に保健室がない。体調不良者の対応,連絡はどのようにしているのか。

キャリア教育と日本大学への進学指導について

当該項目について関心を持っている点,特に注目した取り組み

20年間以上明誠高校の生徒を見てきていますが,先生方の熱心な指導によりここ6~7年前から生徒の質は良くなったと思われる。それに伴い,日本大学への進学率も向上しており今後もさらに伸びることが期待される。
学校が教育目標に向かって全教職員が取り組んでいるように感じた。
日本大学への進学に関して,進路指導部を中心に保護者会,面談を通して極め細やかに行われている。

当該校の取り組みについて優れていると認めた点

生徒のモチベーションを向上させる教育・指導を行っている。
生徒指導,進路指導にも教員が熱心に取り組んでいた。
進路指導は,入学から卒業まで極め細やかに頻繁に行われているように感じた。
授業参観で拝見した授業では,少人数制での専門的な内容の授業が行われており,保護者も安心できる体制であると思われた。

改善が必要と思われる点,今後望まれる取り組み

生徒一人ひとりに対して,その子のレベルに合ったきめ細かい指導をして頂くことを望む。

その他気づいた点,疑問点など

特にございません。

保護者,地域とのコミュニケーションについて

当該項目について関心を持っている点,特に注目した取り組み

地元(上野原市)の駅伝競走大会などにも積極的に参加し,イベントを盛り上げている。
ダンス・チア部の多くのイベントへの参加により学校の良き広報マンの役割を担っている。
誠祭は地域に認知されており,来校する中学生からお年寄りまで明誠高校の校風を知ってもらえるよい機会だと思われる。また,学園祭とは別に体育祭を公開することで,子供の普段の学校での様子を親が知ることができる。
保護者と密に連絡を取り連携ができているように感じた。
地域の方々が積極的に学校行事に参加しているように感じた。
上野原駅伝をはじめとして地域行事への参加。

当該校の取り組みについて優れていると認めた点

通学路でのゴミ拾い,降雪時の除雪作業などのボランティア活動は,素晴らしいことであると思われ,地域の方々からも感謝されている。
後援会と学校が一体となって活動していると思われた。
定期的に通学路の清掃を行っていることが評価される。特に,2年前の大雪の際には,大勢の生徒が町内の多くの歩道の除雪作業を行い,地域住民に大変感謝された。
降雪時の通学路等の除雪作業をはじめとしての校内外美化,清掃活動を通しての地域との交流活動。

改善が必要と思われる点,今後望まれる取り組み

登下校の際,通学路を横に並んで通学し,交通の妨げになることがあるので,学校内での通学路に関するマナーの徹底を今一度お願いしたい。

その他気づいた点,疑問点など

特にございません。

全体評価

評価概況

生徒の安全,危機管理面において,体育館の耐震工事に伴い照明機器をLEDに変更しその耐久性を考慮し上野原町の広域避難所としての活用を考えている。また,防災用備蓄品の確保等にも学校としてしっかりと対処されていた。
保健衛生面でも,明るく衛生的な保健室,生徒相談室の整備等生徒の心と体の健康管理をしっかりと考えられていた。
キャリア教育と日本大学への進学指導面でも,進路指導部が中心となって日本大学を始めとして各大学への進路指導が適切に成されていた。
保護者,地域とのコミュニケーションについて
上野原駅伝をはじめとして,地域との関係を密に持っていた。

評価できる点

生徒の安全,危機管理について
危機備品の管理が適切であった。特に屋外(プレハブ倉庫)に単独で設置されていることで,大規模地震等で校舎備品庫が倒壊した場合に,単独の建物であるため対応が素早く行えると考えられる。
保健衛生に関する生徒への指導・相談体制について
保健室と相談室が近いので,身体面,精神面の両面での対応が早く行える。
キャリア教育と日本大学への進学指導について
進路指導部が中心となって生徒一人ひとりにあった進路指導を行っている。その成果が貴校の進学率に反映している。
保護者,地域とのコミュニケーションについて
文化祭,上野原駅伝等を通して地元の町と密にコミュニケーションを持って地域の活性化の一助となっている。

改善すべき点

学校施設において,保健室が管理棟にしかない。校舎が2号校舎から体調不良者の移動等に時間を要する。また,2棟の校舎の一方にしか教員室がないので,緊急時の連絡が遅れることが懸念されることなどから,校舎の各階に緊急用の電話の設置,2棟の校舎に生徒控え室,教員室の設置が望まれる。

その他

特にございません。